最近はアレルギー症状を抱えている人、かゆみや鼻水などの不快感に悩まされている人が増えています。
実はこのアレルギー症状も、自律神経が関係しているとも言われるようになりました。そこで、アレルギーと自律神経の関係を見てみましょう。
自律神経とアレルギーの関係について
自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2つがバランスよく働いていることで体のリズムが整います。
交感神経は日中に活発に働く神経であり、副交感神経は夜間に活発に働くという特徴があります。交感神経に関しては体を動かしているときやストレスを感じた時に働き、副交感神経はリラックスしているときに働いています。
その自律神経のバランスは、強いストレスを感じている時に乱れやすくなります。そして、自律神経の乱れはホルモンバランスも乱し、アレルギー症状が悪化するのです。
このホルモンバランスは免疫機能を抑制するという力を持っています。しっかり働いていてほしい免疫機能が抑制されることで、風邪を引きやすくなる、ちょっとした不調を感じる場面が多くなります。
反対にホルモンが分泌されない状態になると、免疫機能を適度に抑制するのが難しくなります。免疫機能が過剰に働いてしまい現れる症状が、いわゆるアレルギーなのです。自律神経の乱れからホルモン分泌の乱れという流れによって、アレルギー症状が起きるという仕組みになっているようです。
自律神経の乱れが原因で発症するアレルギー疾患には、次のようなものがあります。
- 気管支喘息
- アトピー性皮膚炎
- 電磁波過敏症
- 花粉症
- アレルギー性鼻炎
- アレルギー性角膜炎
これら多くのアレルギー疾患について、聞いたことのある人が多いでしょう。そして、実際にすでに症状を感じて、アレルギーを起こしていると診断された人も多いのではないでしょうか?
これらアレルギー疾患が自律神経の乱れによって起きているとすれば、アレルギーを改善していくには、自律神経を整えていくことが重要とされています。
アレルギーに打ち勝つには体質改善が大事
アレルギーは自律神経の乱れによって生じていると考えられるようになった今、アレルギーに打ち勝つには体質改善を図って自律神経を整えていくことが大事です。
そこで、具体的にどのように体質改善をしていけばよいのか、詳しくご紹介します。
- 室内を清潔に保つ
- 生活習慣を見直そう
- 漢方薬を試してみる
- 腸内環境を整えよう
室内を清潔に保つ
アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支喘息などは、目に見えない小さなホコリ「ハウスダスト」によって起きている可能性があります。
アレルギー症状の相談をしに病院へ行って、ハウスダストアレルギーと診断された場合にはできる限り部屋を清潔に保つようにしないといけません。
ホコリがたまっている部屋や散らかっている部屋にいるだけで、アレルギー症状に悩まされることになります。
こまめに掃除をしたり、空気清浄機を使うなどして家の中をきれいに保ちましょう。
余分なものを置かない、毎日どこかを掃除すると決めておくと、常に家の中を清潔に保つことができます。
生活習慣を見直そう
アレルギーに打ち勝つためには、生活習慣を見直すことも大切です。
偏った食生活や不規則な生活を続けていると、アレルギーは悪化します。さらに乱れた生活を送っていると、知らないうちにストレスをためてしまい、自律神経の乱れを招きます。
これによってアレルギー症状がひどくなるケースもあります。
そこで、早寝早起きを心がける、食事は栄養バランスの取れたものを1日3食しっかり食べる、睡眠時間をきちんと確保するといった点に注意しながら過ごしてみましょう。
特に栄養補給と休養は大事です。
最近はアレルギー症状を緩和してくれると言われる食材にヨーグルトや納豆が登場しているので、そういった食材を積極的に食べてみるのもよいかもしれませんね。
漢方薬を試してみる
アレルギー症状を抱えていると、薬はステロイド剤などの強いものを長期間続けていくことになります。長期間に渡って使用しない方が良いとされている薬も多く、何をもってアレルギー症状を改善していけばよいのか? といった疑問も出てきます。
そこでアレルギーの改善によいと言われているのが漢方薬です。
漢方薬は毎日飲み続けることで、不調を改善してくれます。自然由来のものばかりを使用して作られている薬であるため、長く飲み続けても体に害はありません。
安心して続けられる薬として、アレルギー症状を改善する際に選ばれています。
漢方薬局でアレルギー症状を詳しく伝えて、自分の体に合った漢方薬を調合してもらえると安心して飲み続けられます。
腸内環境を整えよう
アレルギー症状を抱えている人の中の約8割が便秘にも悩まされているといいます。
便秘は老廃物を溜めている状態であり、そのままにしておくと有害物質が発生します。この有害物質は全身に巡っていき、肌荒れを起こすなどしてアレルギー症状を引き起こすことがあります。
私たちの腸内には免疫細胞なるものが存在しているのですが、この免疫細胞も老廃物や有害物質によって働きを阻害されてしまいます。そこで、腸内環境を整えるために食物繊維や乳酸菌を積極的に摂取していくべきである、と言われているのです。
腸内環境が改善されると便秘が解消されるので、腸内に老廃物を溜めたままにせずに済みます。意識して腸内環境の改善を図っていくことが、免疫力を高めてアレルギーに打ち勝つことにつながるのです。
普段の過ごし方を考えましょう!
アレルギー症状を改善していくには、日頃の生活習慣を中心に漢方薬を取り入れたり、食事に気をつけるといった方法を取り入れるのがよいでしょう。そのような生活を続けていくことで、自律神経も整ってきてアレルギーを根本から改善することにつながります。
自律神経は普段の過ごし方によって乱れやすいもの。そのことを念頭に置きながら、今の生活のどんな点を改善していけばよいのか考えてみてください。