体質改善

汗をかくのは良いこと? 悪いこと? 体質改善で“ベトベトの汗”予防を!

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夏直前、どんどん日差しが強くなり、日中は汗をかくことが多くなっているのではないでしょうか?
汗とは、もともと人間の体温を調節するための手段ですが、一方で汗についてはまだよく分かっていないことも多いのです。
特に「たくさん汗をかくのは良いこと」という意見もあれば、「汗をかきすぎるのは良くない」という説もあり……果たして、どちらが良いのでしょうか。
男性・女性を問わず、汗をかきすぎると体臭も気になりますよね。
今回は、そんな「汗」について知っておいていただきたいこと、そして夏の汗対策をご紹介します。

なぜ体から汗が出るの? その仕組みは?

まずは人間の体から汗が出る仕組みをご説明します。
前述のとおり、汗は人間の体温を調節するために必要なものです。
人の体温は、たいてい36度前後。これが体内の器官や細胞が最も効率的に動くのに適した温度となっています。
そのため、体温が高すぎても低すぎても、体の機能がうまく働かなくなってしまうのです。

まず汗は、皮膚にある「汗腺」で作られる水分です。この「汗腺」には次の2種類があります。

・エクリン腺
・アポクリン腺

エクリン腺

全身にある汗腺です。エクリン腺から出る汗には次の3種類があります。

温熱性発汗

気温の影響や運動したことにより、体温が上昇した時、全身にかく汗が「温熱性発汗」です。この温熱性発汗が、体温を調節してくれる役割を果たしています。

精神性発汗

緊張や興奮した時に交感神経が刺激され、分泌される汗を「精神性発汗」といいます。主に額・手のひら・脇の下・足の裏にかく汗です。

味覚性発汗

辛いものを食べると、大量の汗をかくことがありますよね? これは肝臓の機能を助けるため、発汗神経が刺激されるのです。これが「味覚性発汗」です。

アポクリン腺

エクリン腺との違いは、①全身にあるわけではない②体温調節とは関係ない、という点です。
アポクリン腺は主に脇の下、耳の後ろ、外陰部など一部から分泌されます。

“ベトベトの汗”と体臭の原因は?

エクリン腺から出る汗の99%は水分で、残り1%の成分は塩素、ナトリウム、カリウム、尿素、アンモニアなど、と言われています
そこでエクリン腺から発汗しすぎると、水分不足に陥ってしまいます。一般的に「汗をかく」ことは良いこととされていますが、「汗をかきすぎること」は必ずしも体に良いわけではありません。

反対に「汗をかかないこと」はどうでしょう? もちろん、これも体に良くはありません。
汗をかかないと、体の中でミネラル分がろ過されず、汗に混じって排出されます。
実は、これが“ベトベトの汗”の正体です。
さらに汗をかかないと、汗腺の機能が低下し、さらに汗をかかなくなってしまうという悪循環に陥ります。
すると体内からどんどんミネラル分が出ていってしまい、熱中症になったりするのです。

一方、アポクリン腺から出る汗の成分は、水分が70~80%とエクリン腺よりも少なく、そのぶんタンパク質、脂肪、尿素、アンモニアの量がエクリン腺よりも多くなります。
アポクリン腺から出る汗は粘り気があり、さらに、いわゆる“体臭”と呼ばれるものの原因は、主にアポクリン腺からの汗が原因となっているようです。
このアポクリン腺からの汗は、思春期になると出始めると言われています。年齢を重ねるにつれ、アポクリン腺からの発汗は避けられないのです。

“ベトベトの汗”をかきすぎると・・・

前述のとおり、「汗をかくこと」「汗をかかないこと」は、必ずしも良いわけではないですし、決して悪いことであるとも限りません。
大切なのは、“ベトベトの汗”は体にとって良いものではない、という点です。

“ベトベトの汗”は皮膚病の原因に

“ベトベトの汗”をかくと、水分不足や体からイヤな体臭が発せられるだけでなく、皮膚の表面についている垢やホコリと混ざり、皮膚病の原因にもなります。
とはいえ、汗を拭くために体をこすりすぎると、皮膚の角質が削られるために「皮膚のターンオーバー」が起こりにくくなり、発汗量は低下しません。
結果、汗が止まらない、体臭もきつくなる、挙げ句は皮膚病に……という悪循環が生まれてしまうのです。

では、“ベトベトの汗”を防ぐためには、どうすればいいのでしょうか?

体質改善で“ベトベトの汗”を防ぎましょう

汗に関する最大のポイントは、“サラサラの汗”をかくことです!

“サラサラの汗”とは、ほぼ水と同じ状態で、臭いの原因となる他の成分が混ざっていません。そのため、皮膚病にもなりにくい汗ともいえます。
そこで“ベトベトの汗”を“サラサラの汗”に変えるためのポイントをお教えします。

・栄養バランスのとれた食事
・自律神経を整える
・清潔な皮膚を保つ

栄養バランスのとれた食事

味覚性発汗は、肝機能を助けるために出る汗です。逆を言えば、肝機能が低下すると発汗が多くなってしまうので、まずは肝機能を整えることが肝心です。
肝機能を整えるには、栄養バランスのとれた食事が一番です。特にお酒の飲み過ぎは、確実に肝機能を低下させてしまうので、ご注意ください。

自律神経を整える

精神性発汗は緊張・興奮が交感神経を刺激することによって分泌される汗。つまり自律神経が大きく関わっています。
そのため、自律神経のバランスが崩れ、副交感神経より交感神経が優位になってしまうと、発汗も多くなります。
普段のイライラやドキドキを解消し、しっかりと休息をとって心を落ち着かせ、自律神経のバランスを整えておくことが、“ベトベトの汗”を防ぐことにもつながるのです。

さらに、思春期から分泌されるアポクリン腺の発汗には、ホルモンバランスも大きく関わっています。特に女性は性周期によってホルモンバランスが大きく変化するので、ここも注意しておきたいところですね。

清潔な皮膚を保つ

温熱性発汗は、人間の体温を保つためには欠かせないもの。汗は適度にかかなければいけません。
そこで体臭や皮膚病を予防するためには、皮膚を綺麗に保っておく必要があるのです。
汗とは本来、サラサラで無臭なものです。
ということは、食事の内容や自律神経を整えるなど、体質改善を行ったうえで、常に清潔な皮膚を保っておくと、汗がベトベトにならないうえ、皮膚にある物質と混ざって体臭や皮膚病を引き起こすこともなくなります。

夏になると気になる、汗の量と臭いを解消するためには、上記のような体質改善が必要です。
多汗症であったり、汗の臭いが気になる方は、ぜひプロのエステティシャンにご相談ください。
一緒に体質改善を目指しましょう!

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汗をかくのは良いこと? 悪いこと? 体質改善で“ベトベトの汗”予防を!

夏直前、どんどん日差しが強くなり、日中は汗をかくことが多くなっているのではないでしょうか?

汗とは、もともと人間の体温を調節するための手段ですが、一方で汗についてはまだよく分かっていないことも多いのです。

特に「たくさん汗をかくのは良いこと」という意見もあれば、「汗をかきすぎるのは良くない」という説もあり……果たして、どちらが良いのでしょうか。

男性・女性を問わず、汗をかきすぎると体臭も気になりますよね。

今回は、そんな「汗」について知っておいていただきたいこと、そして夏の汗対策をご紹介します。


なぜ体から汗が出るの? その仕組みは?


まずは人間の体から汗が出る仕組みをご説明します。

前述のとおり、汗は人間の体温を調節するために必要なものです。

人の体温は、たいてい36度前後。これが体内の器官や細胞が最も効率的に動くのに適した温度となっています。

そのため、体温が高すぎても低すぎても、体の機能がうまく働かなくなってしまうのです。


まず汗は、皮膚にある「汗腺」で作られる水分です。この「汗腺」には次の2種類があります。



・エクリン腺

・アポクリン腺






エクリン腺


全身にある汗腺です。エクリン腺から出る汗には次の3種類があります。


温熱性発汗


気温の影響や運動したことにより、体温が上昇した時、全身にかく汗が「温熱性発汗」です。この温熱性発汗が、体温を調節してくれる役割を果たしています。


精神性発汗


緊張や興奮した時に交感神経が刺激され、分泌される汗を「精神性発汗」といいます。主に額・手のひら・脇の下・足の裏にかく汗です。


味覚性発汗


辛いものを食べると、大量の汗をかくことがありますよね? これは肝臓の機能を助けるため、発汗神経が刺激されるのです。これが「味覚性発汗」です。


アポクリン腺


エクリン腺との違いは、①全身にあるわけではない②体温調節とは関係ない、という点です。

アポクリン腺は主に脇の下、耳の後ろ、外陰部など一部から分泌されます。


“ベトベトの汗”と体臭の原因は?


エクリン腺から出る汗の99%は水分で、残り1%の成分は塩素、ナトリウム、カリウム、尿素、アンモニアなど、と言われています

そこでエクリン腺から発汗しすぎると、水分不足に陥ってしまいます。一般的に「汗をかく」ことは良いこととされていますが、「汗をかきすぎること」は必ずしも体に良いわけではありません。


反対に「汗をかかないこと」はどうでしょう? もちろん、これも体に良くはありません。

汗をかかないと、体の中でミネラル分がろ過されず、汗に混じって排出されます。

実は、これが“ベトベトの汗”の正体です。

さらに汗をかかないと、汗腺の機能が低下し、さらに汗をかかなくなってしまうという悪循環に陥ります。

すると体内からどんどんミネラル分が出ていってしまい、熱中症になったりするのです。


一方、アポクリン腺から出る汗の成分は、水分が70~80%とエクリン腺よりも少なく、そのぶんタンパク質、脂肪、尿素、アンモニアの量がエクリン腺よりも多くなります。

アポクリン腺から出る汗は粘り気があり、さらに、いわゆる“体臭”と呼ばれるものの原因は、主にアポクリン腺からの汗が原因となっているようです。

このアポクリン腺からの汗は、思春期になると出始めると言われています。年齢を重ねるにつれ、アポクリン腺からの発汗は避けられないのです。


“ベトベトの汗”をかきすぎると・・・


前述のとおり、「汗をかくこと」「汗をかかないこと」は、必ずしも良いわけではないですし、決して悪いことであるとも限りません。

大切なのは、“ベトベトの汗”は体にとって良いものではない、という点です。


“ベトベトの汗”は皮膚病の原因に


“ベトベトの汗”をかくと、水分不足や体からイヤな体臭が発せられるだけでなく、皮膚の表面についている垢やホコリと混ざり、皮膚病の原因にもなります。

とはいえ、汗を拭くために体をこすりすぎると、皮膚の角質が削られるために「皮膚のターンオーバー」が起こりにくくなり、発汗量は低下しません。

結果、汗が止まらない、体臭もきつくなる、挙げ句は皮膚病に……という悪循環が生まれてしまうのです。


では、“ベトベトの汗”を防ぐためには、どうすればいいのでしょうか?


体質改善で“ベトベトの汗”を防ぎましょう


汗に関する最大のポイントは、“サラサラの汗”をかくことです!


“サラサラの汗”とは、ほぼ水と同じ状態で、臭いの原因となる他の成分が混ざっていません。そのため、皮膚病にもなりにくい汗ともいえます。

そこで“ベトベトの汗”を“サラサラの汗”に変えるためのポイントをお教えします。



・栄養バランスのとれた食事

・自律神経を整える

・清潔な皮膚を保つ



栄養バランスのとれた食事


味覚性発汗は、肝機能を助けるために出る汗です。逆を言えば、肝機能が低下すると発汗が多くなってしまうので、まずは肝機能を整えることが肝心です。

肝機能を整えるには、栄養バランスのとれた食事が一番です。特にお酒の飲み過ぎは、確実に肝機能を低下させてしまうので、ご注意ください。


自律神経を整える


精神性発汗は緊張・興奮が交感神経を刺激することによって分泌される汗。つまり自律神経が大きく関わっています。

そのため、自律神経のバランスが崩れ、副交感神経より交感神経が優位になってしまうと、発汗も多くなります。

普段のイライラやドキドキを解消し、しっかりと休息をとって心を落ち着かせ、自律神経のバランスを整えておくことが、“ベトベトの汗”を防ぐことにもつながるのです。




さらに、思春期から分泌されるアポクリン腺の発汗には、ホルモンバランスも大きく関わっています。特に女性は性周期によってホルモンバランスが大きく変化するので、ここも注意しておきたいところですね。


清潔な皮膚を保つ


温熱性発汗は、人間の体温を保つためには欠かせないもの。汗は適度にかかなければいけません。

そこで体臭や皮膚病を予防するためには、皮膚を綺麗に保っておく必要があるのです。

汗とは本来、サラサラで無臭なものです。

ということは、食事の内容や自律神経を整えるなど、体質改善を行ったうえで、常に清潔な皮膚を保っておくと、汗がベトベトにならないうえ、皮膚にある物質と混ざって体臭や皮膚病を引き起こすこともなくなります。


夏になると気になる、汗の量と臭いを解消するためには、上記のような体質改善が必要です。

多汗症であったり、汗の臭いが気になる方は、ぜひプロのエステティシャンにご相談ください。

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