春になると、新しい出会いや生活の変化などによってお酒を飲む機会が増えるでしょう。
飲み会に参加したり、自宅でお酒を飲むことも増えていきます。
適度に楽しく飲む分には健康的とされるお酒ですが、妊活中の人には注意が必要です。
そんなお酒と不妊の関係について、詳しく解説します。
両者の関係を知って、お酒の飲み方を考えてみましょう。
目次
不妊とお酒の関係とは?
妊娠したいと思う時、お酒は飲まない方が良いという印象を抱く人が多いでしょう。
なんとなくのイメージでお酒はよくないと思ってしまいますが、ある研究によってそのことが明らかになっています。
2004年にスウェーデンで行なわれた研究結果(アルコール摂取が女性の妊娠に与える影響、18年の前向き調査の結果)から、アルコールの摂取量に比例して不妊のリスクも増加するということがわかりました。
また、大量の飲酒が妊娠に悪影響を及ぼすことも明らかになっています。
このように、不妊とお酒には密接な関係があり、妊活中の人も過剰摂取には気をつけましょう。
お酒を飲む際は、量を決めて飲み過ぎないようにすると安心です。
妊活中、お酒はNG?
不妊とお酒には深い関係があり、大量の飲酒は不妊を招くという結果も出ています。
では、妊活中にお酒を飲むのは絶対にNGなのでしょうか?
適量なら問題はなく、摂取量をあえて少なめにしておくと不妊のリスクを下げられるでしょう。
妊活中は、以下の点に注意してお酒を利用しましょう。
- 活性酸素が卵子に悪影響を与える
- 肝機能の低下が不妊につながる
活性酸素が卵子に悪影響を与える
お酒を飲むと、体内では活性酸素が増えます。
アルコールは肝臓に送られ分解作業に移るのですが、この際に発生するのが活性酸素です。
お酒をたくさん飲むほど、体内の活性酸素は増やしてしまうことになります。
活性酸素といえば美肌や健康に悪影響とされていますが、妊活においても影響を及ぼします。
体内で活性酸素が大量に増えることで、健康な細胞までを破壊しようとしてしまうのです。
その結果、健康な卵子を破壊してしまうことにつながり、不妊という状態を招いてしまいます。
肝機能の低下が不妊につながる
お酒は、肝機能の低下を招く恐れもあるので注意が必要です。
この肝機能の低下は、女性ホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。
妊娠する上で欠かせない存在である女性ホルモン、肝機能の低下によって分泌が少なくなるため、結果的に不妊を招いてしまいます。
しっかり女性ホルモンを分泌していくことで妊娠しやすい体に近づけるため、肝機能の低下を招くお酒の飲みすぎには注意しましょう。
妊活中もお酒を楽しみたい! 押さえておくべきポイントとは?
妊活中でお酒を控えなければいけないのはわかっているけれどたまには飲みたい、春は季節柄お酒を飲む場が多いといった悩みを抱えている人もいるでしょう。
そこで、妊活中でもお酒を楽しめるように、以下のポイントを押さえてみましょう。
- 抗酸化作用があるお酒を飲もう
- 目安を知って適度にお酒を楽しもう
- お酒を飲まない習慣に慣れよう
抗酸化作用があるお酒を飲もう
お酒といっても、ビールやワイン、焼酎などといろんな種類があります。
活性酸素が不妊を招く要因にもなっているため、抗酸化作用を持つお酒を選んで活性酸素を撃退していきましょう。
お酒が好きな人にとっては、飲めないことがストレスになってしまいます。
このストレスから開放されて適度にお酒を楽しむためにも、抗酸化作用のある種類に注目しましょう。
抗酸化作用に優れたお酒には、赤ワインが挙げられます。
赤ワインには何種類ものポリフェノールが含まれており抗酸化作用に優れているため、活性酸素をやっつけてくれるのです。
不妊にもつながるとされる活性酸素を、美味しくお酒を飲みながら除去できるなら嬉しいですね。
ワインはワインでも、白ワインにはポリフェノールが少ないので、赤ワインを選ぶようにしましょう。
目安を知って適度にお酒を楽しもう
大好きなお酒を完全に断つとなると、心身共に強いストレスを感じてしまいます。
そこで、目安を知って適度にお酒を楽しみましょう。
女性の場合は、1日の摂取量を缶ビール(350ml)1本以下にしておくことをおすすめします。
この目安量は、厚生労働省からも推奨されている量です。
適度な飲酒は、純アルコールで1日平均20g程度となっているので、具体的なお酒で考える場合は、以下を参考にしてみてください。
- ビールなら中瓶1本
- 日本酒なら1合
- チュウハイなら350ml缶1本
- ウィスキーならダブルを1杯
お酒が好きな人は、普段からこれ以上飲んでいるでしょう。
妊活を行なう際には、この量よりも抑えるようにして、飲まない日を作っていくと良いです。
お酒を飲まない習慣に慣れよう
お酒好きな人にとって、一日の終わりの晩酌は欠かせないという人も多いはずです。
しかし、毎日一定量のお酒を飲んでいると、体内の活性酸素を増やすことになり不妊にもつながります。
そこで、お酒を飲まない習慣に慣れるよう、生活面を改善していきましょう。
お酒を飲む頻度を少なくすることから始め、最近話題になっているノンアルコールの飲み物に挑戦してみるのも良いでしょう。
見た目やのどごしなどはアルコール飲料そっくりなのにノンアルコールなので、お酒を飲みたい時にも安心して飲むことができます。
ちょっとずつアルコールの摂取量を控えていくことで、妊娠中もストレスを溜めずに過ごせるようになります。
すべてを断つのは反動が起きてしまう可能性もあるため、量を控えたりノンアルコールを選ぶようにするなどの方法から、取り入れてみましょう。
まとめ
春、生活や人間関係が大きく変わる中でお酒を飲む機会も増えます。
しかし、妊活中の人にとってアルコールは体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意が必要です。
お酒を飲む量や種類を上手に選んで、心身に負担とならないようにしましょう。
徐々にお酒を飲まない生活に慣れることができると、妊活中だけでなく妊娠中も快適に過ごせるようになります。
お酒を飲む他に、新たな楽しみを見つけておくことも有効です。
快適に妊活が進められるように、お酒の飲み方や摂取量には気をつけましょう。