秋から冬へと季節が変わるなかで、朝晩が急に冷え込むようになるため手足の冷えを感じている人も多いのではないでしょうか?
手足が冷たいと全身が寒さを感じるようになり、日常生活にも支障を感じてしまいます。
そこで、冷え性の中でも末端冷え性とはどのようなものなのか、改善していくために有効な対策法にはどんなものがあるのか、ご紹介しましょう。
目次
末端冷え性の症状とは?
冷え性の中にもいくつか種類があります。
- 内蔵型冷え性
- かくれ冷え
- 末端冷え性
といったように原因や症状が少しずつ異なります。
ここでは、そのなかでも「末端冷え性」について詳しく解説します。
「末端冷え性」とは、体温自体はそれほど低いわけではないのに、手足など体の末端が冷たくなってしまっている状態を指します。
体の末端にまで血液が届かなくなり、血行不良を起こしています。この末端冷え性はやせ型の女性に多いという特徴があり、手足を意識して温めてみても手足などの末端だけは冷たいといった点があります。
この末端冷え性は単に手足が冷えるだけでなく、それ以外の症状も引き起こすとされています。
- 手足など末端の冷え
- しもやけ・あかぎれ
- 不眠
手足など末端の冷え
末端冷え性で一番わかりやすい症状は、手足の冷えです。
秋や冬が近づいて寒さを感じるようになると、ますます手足が冷たくなっていきます。
冷えが強いときには痛みに変わることもあるので、適切に対処して症状が悪化しないようにしたいですね。
しもやけ・あかぎれ
末端冷え性によって手足の血行が悪くなると、「しもやけ」や「あかぎれ」になることが増えます。
赤くなったり、腫れてかゆみが生じたりと、一度できるとすっきり治るまでにしばらく時間がかかります。
冷えと乾燥の両方から、しもやけ・あかぎれになると言われているので、末端冷え性である人は冬場のケアは念入りに行うようにしたいです。
不眠
末端冷え性で悩んでいる場合、不眠の症状が現れていることもあります。
私たちの体は体温が下がっていくにつれて眠くなるという特徴があります。
しかし、末端冷え性である場合には手足が冷たいままになるので、思うように体温が下がってくれません。
その結果、夜寝つきにくくなり、不眠に陥ってしまうのです。
寒い冬になかなか眠れないとトイレに行きたくなったり、部屋の寒さで目が冴えてしまったりといった問題も生じるので、寝不足気味になりやすいようです。
末端冷え性になる原因と考えられるもの
このような症状をもたらす末端冷え性は、原因に以下の点が考えられます。
- 筋肉量不足からの血行不良
- 寒い環境にいることが多い
- 体内の血行が悪くなっている
- ストレスから血行不良が起きている
末端冷え性の原因その1:筋肉量不足からの血行不良
末端冷え性の原因の1つ目に挙げられるのが、筋肉量不足による血行不良です。
血行不良とは全身に血液がきちんと流れていない状態を示していますが、これには筋肉量も深く関係しています。
筋肉は血液を全身に送り出す役目も持っているので、この力が低下することで血行不良を招くことになります。
一般的に冷え性は女性が多いとされていますが、これについても女性より男性のほうが筋肉量があるからと考えられています。
末端冷え性の原因その2:寒い環境にいることが多い
私たちの体温は、自律神経が適度にバランスを保っていることで維持しています。
しかし、厳しい寒さを感じると交感神経の方が優位に働き出し、体の末端の血流を悪くしてしまいます。
すると体の中心を温めようとするため、末端に血液が行き届かなくなります。
冬は外を歩いている時に寒さを感じますが、その際にはきっと手や足といった末端が冷たくなっているはずです。
末端冷え性の原因その3:体内の血行が悪くなっている
末端冷え性によって手足が冷たくなってしまう原因としては、体内の血行が悪くなっているという点も挙げられます。
食生活の乱れや水分不足、悪玉コレステロールの摂り過ぎなどによって、体内の血行は悪くなってしまうことがあります。
これらはどれも体内の血液循環を悪くするため、体の末端部分に血液が届かなくなり、冷えを感じるという仕組みになっています。
末端冷え性の原因その4:ストレスから血行不良が起きている
冷えは血行不良が主な原因となっていますが、血行不良が起きる原因の1つにストレスがあります。
現代人はストレスを多く抱えがちと言われていますが、ストレスによって交感神経が活発になり体は緊張した状態が続きます。
このような状態が続くと、血管も収縮してしまうため血液がスムーズに流れなくなります。
気づかないうちに溜めてしまっているストレスが、末端冷え性を招く要因の1つになることを理解しておきましょう。
末端冷え性、日常生活でどのように対処すればいい?
男性よりも女性に多い傾向にある冷え性の中でも、末端冷え性はとにかく手足の先が冷え切ってしまうので、寒い時期には日常生活にも支障をきたします。
そこで、以下の対策を実践しながら、症状の改善を図りましょう。
- お腹を温めて全身の血行を改善しよう
- ぬるめのお風呂に長く浸かろう
お腹を温めて全身の血行を改善しよう
末端冷え性においては単に手足の先だけが冷たくなっているだけでなく、体の中から冷え切ってしまっている可能性があります。
そこで、体の中心部分となるお腹をしっかり温めて全身の血行を促進していきましょう。
腹巻を巻いたり、カイロを貼るようにするなど、服装や寒さ対策のグッズを活用してお腹を温めてみましょう。
お腹から温まってくることで、手足で感じる冷えも徐々に改善されていくはずです。
ぬるめのお風呂に長く浸かろう
冷え性の人には半身浴がおすすめと、いいますが、ぬるめのお風呂に長く入ることで血行促進とリラックス効果の両方が期待できます。
目安としては、38度~40度くらいのお湯がよいでしょう。
このときに入浴剤やアロマオイルを活用すると、より心身共にリラックスでき、疲れを取り除くことができるかもしれません。
その他にも、末端冷え性を改善していく方法はあります。
ご紹介した2点は、気軽に実践できる方法です。体に冷えを感じたときにはさっそく試してみましょう。
まとめ
末端冷え性は冷え性の中でも手足が冷えていくものです。
悪化すると痛みを伴ったり、しもやけ、あかぎれといったトラブルも招きます。
そのようなトラブルで悩まないために、早めの冷え性対策を始めましょう。
食べ物を意識する方法もたくさんありますが、手軽に毎日の生活の中で取り入れやすいものをご紹介しています。
これらをはじめ、他にも実践できるものを試してみましょう。