私たちの身体に備わっている自律神経には副交感神経と交感神経とがあり、お互いがバランスを保つことで身体の調子を整えることができます。
一方自律神経のバランスが乱れると、様々な不調をきたします。
疲れやすかったり、ぐっすり眠れなかったり・・・
今回は、自律神経が睡眠に与える影響について考えた上で、どのように整えていけば良いのか考えてみましょう。
目次
自律神経の乱れは睡眠にどのように影響する?
自律神経の乱れは、睡眠にも直結します。
ここでは、自律神経と睡眠の関係について見てみましょう。
交感神経から副交感神経への切り替えがうまくできなくなっている
私たちの体内に存在する自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれ役割が異なります。
交感神経は日中の活動しているときに多く分泌されており、副交感神経は心身がリラックスしているときに分泌されやすいものです。
睡眠に深く関係しているのが副交感神経であり、一日を終える夜には徐々に優位にしていきたいです。
いつまでも交感神経の方が活発に働いていると、ゆっくり休むことができません。
その結果、夜中に目が覚めたり、朝起きにくいなどの不調を感じるようになります。
この副交感神経は加齢とともに減少する傾向にあるため、ホルモンバランスも乱れやすくなる中高年女性などの世代において睡眠障害を感じやすいです。
自律神経による睡眠の乱れはさらなる悪循環を招いてしまう
自律神経のバランスが崩れることで生じる睡眠障害が続くと、さらに身体のリズムは悪くなってしまいます。
睡眠不足のため身体の疲れがすっきり取れず日中が辛い、朝なかなか布団から出られないなど、睡眠から日常生活にも支障が生じてきます。
自律神経は睡眠に大きく影響すること、そのまま放置していたら体調を崩すばかりであることを理解して、早めに対処していきましょう。
質の良い睡眠は自律神経を整えることからはじめよう
夜ぐっすり眠ってみたい、朝すっきりと起きられるようになりたいといった悩みを抱えている人は、質の良い睡眠に導くため自律神経を整えていきましょう。自律神経を整える方法はいくつかありますが、その中でも手軽に実践できる方法をいくつかご紹介します。
朝起きたら日光を浴びよう
みなさんは、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びていますか?
何気ない一コマのようにも思えるこの行動、自律神経を整えて睡眠の質を高める上で重要な役割を持っています。
目から光を入れることで、体内でセロトニンというホルモンが分泌されます。
幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンは、自律神経を整えてくれるのです。
さらに体内時計をリセットしてくれるため、生活のリズムが整います。
夜になると自然に眠たくなり、ぐっすり眠れるようになるでしょう。
毎日湯船に浸かってリラックスしよう
一日の終わりに、ゆっくりとお風呂に入るのもおすすめです。
手早くシャワーで済ませている人も多いかもしれませんが、自律神経を整えるためにはぜひ湯船に浸かってもらいたいです。
36℃~40℃くらいのぬるま湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になります。
心身の疲れをほぐし、リラックスできるでしょう。このリラックスした状態がお風呂から上がっても続くため、その後の睡眠の質も高めることができるのです。
熱いお湯は交感神経の方を優位にしてしまうので、気をつけましょう。
バランスの取れた食事を心がけよう
自律神経を整える上で、バランスの取れた食事は不可欠です。
まずは、1日3食、規則正しく食べるよう意識してみましょう。
その上で、栄養バランスに注目すると良いです。
主食に主菜、副菜、汁物などとメニューを考える中で、ビタミンとミネラルをしっかり摂取できるようにしましょう。
インスタント食品に頼っていると栄養価が期待できないため、簡単なものを手作りして食べるのがおすすめです。
また、セロトニンを分泌して質の良い睡眠に導くため、以下の食品も積極的に摂取しましょう。
トリプトファンを含む食品・・・ヨーグルト、牛乳、チーズ、大豆製品
炭水化物・・・白米や玄米などの穀類
ビタミンB6・・・カツオ、マグロ、レバー、豚肉など
ぐっすりと眠るためのワンポイントアドバイス
自律神経を整える生活を心がけながら、ぐっすりと眠るためのコツも押さえておきましょう。
就寝前のパソコンやスマホに要注意
パソコンやスマホのある便利な生活になり、ついつい布団に入ってからもいじっていることはありませんか?
寝る直前までスマホなどを眺めていると、機械から出ているブルーライトの影響で心身にストレスがかかってしまいます。
布団に入る1、2時間前くらいになったら、スマホなどは片付けておき、読書などを楽しんでみましょう。
短い昼寝もおすすめ
適度な昼寝も、夜の睡眠に有効とされています。
午後の時間帯に15分~30分ほど眠るだけでも副交感神経を優位にできるため、自律神経を整えるのにおすすめです。
反対に昼寝をたくさんしてしまうと夜眠れなくなってしまうため、昼寝の時間帯はしっかり決めておきましょう。
プロを頼って身体の調子を整えるのもおすすめ
睡眠の質を高めるため自律神経を整えようと生活している中で、プロの力を頼ることもおすすめです。
病院で気になる不調について相談してみる、リラックスするためマッサージに通ってみる、整体で身体のバランスを整えてもらうなど、自身に合う方法を取ってみましょう。
まずは病院で診てもらい、異常がなければ身体の調子を整える方法を考えるといった流れもおすすめです。
一人で悩まず、プロに相談しながら身体のバランスを整えてみましょう。
睡眠の鍵を握る自律神経、規則正しい生活を心がけで整えていこう
睡眠の質を大きく左右する自律神経は、ふとしたことや日常生活での過ごし方によって大きな影響を受けます。
適度にバランスを保っていることで、健康的な身体を維持できます。
朝日を浴びる、湯船に浸かるなど、簡単なことから始めて、規則正しい生活を心がけてみましょう。
ぐっすり眠れると、翌日に疲れが残っていないため、仕事や家事などの効率もぐんと上がります。
自身の健康を保つためにも、自律神経の状態に目を向けてみましょう。