冬になると手足をはじめ、全身で冷えを感じるようになります。
この冷えの原因は様々ですが、冷えを改善することで自律神経のバランスも整い、体の調子がよくなると考えられています。
そこで、冷えを根本から改善するために、冬は食事に気をつけてみましょう。寒い季節におすすめの食べ物とその効果をご紹介します。
目次
冬は自律神経のバランスが崩れやすい時期
冬は寒さから冷えを感じることが多く、自律神経のバランスが崩れやすい時期です。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、それぞれがバランスよく機能していることで元気に過ごすことができます。
しかし、冬は体が冷えを感じることから自律神経のバランスが崩れることが多いことをご存じですか?
体が冷えを感じているとき、全身の血のめぐりが悪くなっている証拠です。
血のめぐりが悪くなると自律神経も正常に機能できなくなってしまいます。このような仕組みで、冬は自律神経が乱れやすい時期となっているのです。
体が寒さを感じると、副交感神経と交感神経の両方ともが緊張状態に陥るため、血行が悪くなるとも考えられています。
このように冷えと自律神経のバランスは常に関係し合っている状態とも言えるのです。
そこで、自律神経に関するチェック項目を紹介します。
3つ以上にチェックが入る人は、自律神経のバランスが崩れている可能性が高いでしょう。ぜひチェックしてみてください。
1 | お風呂はシャワーだけで済ますことが多い |
---|---|
2 | 睡眠時間は6時間以下である |
3 | 胃腸の不調を感じることがある |
4 | 日頃運動不足である |
5 | 1日が終わると、どっと疲労感がやってくる |
6 | 冬でもおしゃれを意識して薄着でいる |
自律神経のバランスを改善するには食べ物が効果的
冬の冷えからくる自律神経の乱れは、どのような食事を取るかで改善することができます。
そこで、寒い冬に積極的に食べたい食材や調理法などについて紹介します。
- 乳製品や大豆製品
- 果物ではバナナがおすすめ
- さつまいもやイワシも積極的に食べよう
- くるみ、えごま油もおすすめ
- 1日3食、バランスよく食事をすることが大切
乳製品や大豆製品
乳製品や大豆製品は私たちの健康を維持するには欠かせない存在です。乳製品には牛乳やヨーグルト、チーズ、バターなどがあり、身近な食品にも多く含まれています。
また、大豆製品は豆腐や納豆、味噌などと私たち日本人にとっては馴染み深いものになります。
これら乳製品と大豆製品にはトリプトファンという成分が多く含まれています。
トリプトファンは睡眠の質を高めたり精神を安定させる働きがある成分で、イライラや不安な気持ちも和らげてくれます。
必須アミノ酸の一種であり、自律神経を整えるセロトニンの原料にもなっています。
人の感情をコントロールする神経伝達物質にあたり、“幸福のホルモン”と呼ばれることもあります。
そんなトリプトファンを多く含む乳製品や大豆製品は、自律神経のバランスを整えるのに欠かせない存在となっているのです。
果物ではバナナがおすすめ
自律神経を整える食べ物の中には、果物もあります。
特におすすめなのが、バナナ。バナナには乳製品や大豆製品に含まれるトリプトファンに加え、ビタミンB6も豊富に含まれています。
バナナにはビタミンB群の働きを促進させるマグネシウムも含まれているので、脳や神経の興奮を抑えて精神を安定させてくれます。
そのため、バナナは自律神経を整えてくれる食材と言えます。
バナナならそのまま食べられて手軽ですし、ヨーグルトや牛乳と合わせてもおいしく食べられるので便利な果物ですね。
さつまいもやイワシも積極的に食べよう
さつまいもにはバナナと同じビタミンB6が豊富で、イワシにはビタミンB6に合わせてトリプトファンも含まれています。
さつまいもは間食や食事にも利用しやすい野菜、日頃から活用する機会は多いでしょう。
魚もイワシを選んで食べると、自律神経の改善につながります。
イワシには自律神経を整えるために外せない2つの成分がきちんと入っているので、食べることで体の不調を改善することができます。
くるみ、えごま油もおすすめ
くるみ、えごま油はオメガ3脂肪酸を豊富に含む食材。
このオメガ3脂肪酸は血管を修復する働きがあるため、冷えや自律神経の乱れから血行が悪くなっているときにもおすすめです。
えごま油は料理の際に意識して使用してみたり、くるみは間食や料理に利用してみましょう。
1日3食、バランスよく食事をすることが大切
自律神経のバランスを整える上で効果的な食材があるのも事実ですが、やはり1日3食決まった時間にバランスよく食べることが大切です。
食事の時間がいつも不規則、朝食は抜きがちといった生活を送っていると、せっかく自律神経を整えてくれる食材を食べていても思うような効果を得られません。
朝はきちんと起きて朝食をしっかり食べてから出発する、夜遅くの食事は避けてお腹に優しいものを食べるといったように、日々の生活の中で工夫してみましょう。
また、食事内容も大事です。
おすすめは、和食。大豆製品や発酵食品もきちんと摂取できますし、デザートにバナナや乳製品を用意しておくとばっちりです。
味噌汁にさつまいもを入れたり、イワシは焼く以外に煮ても美味しいですよね。炒める際にえごま油を使うと、オメガ3脂肪酸もちゃんと摂取できます。
和食は様々な食材をいろんな場で使用することができます。アレンジもできるので、料理を作る楽しみも発見できるでしょう。
まずは、1日3食規則正しく食事を取ることを心がけ、食事内容においては自律神経を整えてくれると言われているものを積極的に活用してみるとよいでしょう。
何もしないと体は冷え切ってしまいます
寒い季節の冷えは、どうしても避けられません。しかし冷えから自律神経にも乱れが生じているのなら、何か対策を始めないといけないですよね。
そこで、自律神経を整える食べ物に注目して、普段の食事を食べてみましょう。日本人にとっては身近な食材がたくさんあるので、料理を作る際に積極的に取り入れてみてください。
自律神経が整うと寒い冬でも冷えを感じることなく、快適に過ごせるはず。
何もせずに体が冷え切ってしまうよりは、小さなことから始めて体の調子を整えていきましょう。